2020.08.17
7月30日(木)・31日(金)「みえ地域共創塾 2020」第1回を開催しました。
地域創生担当副学長の松田裕子塾長(元 三重県南伊勢町まちづくり政策監)とともに、内閣府の地方創生人材支援制度一期生として実際に地方自治体の現場で地方創生を担ったシティマネージャー経験者である阿部剛志氏(元 新潟県粟島浦村総合政策室長、三菱UFJリサーチ&コンサルティング公共経営・地域政策部長)、井上泰一氏(元 愛知県豊根村ビレッジマネージャー、野村総合研究所プリンシパル)、の2名の強力な外部講師が参画します。今回は新型コロナウイルス感染症拡大防止の為、対面式とオンラインを組み合わせた、ハイブリッド形式での実施となりました。
今年度は、玉城町、大台町、紀宝町の県内3自治体の8名が受講します。この塾では、事業構想の土台となるそれぞれの自治体が抱える地域の問題・課題の整理に基づき、具体的な事業案まで引き上げ、地域創生を担う基幹人材としての成長を目指していきます。
第1回のDay1では、松田塾長による導入として、みえ地域共創塾2020のコンセプト説明が行われた後、自治体あたり10分間の事業案プレゼン発表がありました。プレゼン後の講師陣による切れ味鋭い指摘や熱意のこもったアドバイスは、グループワークでの改善点の整理を含め、非常に密度の濃い有意義な場となりました。
また、「みえ地域共創塾」では、塾生が切磋琢磨して作り上げる事業案のブラッシュアップだけでなく、地域の現場が抱える他の課題解決にも汎用可能な思考スキルや、専門的知識、ノウハウのインプットにも重点を置いています。そこで、多種多様な地域創生プロジェクトの企画力と実践力の向上を図るため、第1回のDay1では井上講師による「ロジカルシンキング入門-問題・課題・解決策の整理法-」において、演習(グループワーク)を交えた双方向型の講義を行いました。また、対面式とオンラインを併用したハイブリッド型プログラムにおいて、対面式と同等の効果を得るためには、倍の時間がかかるとされています。そこで「みえ地域共創塾2020」では、井上講師による事前オンライン講義を本編前に実施し、予め講義内容をインプットした反転学習の形式をとり、当日に臨んでいます。
グループワークの場では、自治体ごとに、地域の問題・課題・解決策をロジックツリーに落とし込む作業をしながら、活発な意見交換を行いました。
プログラム終了後は、緊張の続いた本編プログラムから一転、リラックスした雰囲気の中、雑談会が行われました。オンラインとオフラインの交流という形式は、前例のない取組でしたが、普段の業務に関する悩みから最近の暮らしぶりまで、ざっくばらんな対話が行われ、明日に向けた有意義な時間になったと共に、互いの心の距離が縮まったように思います。
Day2では、松田塾長による1日目の振り返りの後、演習(グループワーク)が行われました。ロジックツリーの完成を通した、抱える悩みの奥にある課題の解きほぐしに向け、講師からのアドバイスにも熱が入ります。「自分自身が納得しているか?」「それが本当にやりたいことなのか?」講師と塾生は対話を繰り返し、一歩ずつ前に進んでいきます。
本編第2回は、約1か月の準備期間をとっての開催となります。その間、塾生たちは、第1回の講義内容や講師コメントを吟味し、ロジックツリーの完成や関係者のヒアリングを通して、より具体的な事業案を練り上げていきます。
回を重ねるごとに高まっていく事業づくりへの要求レベルとともに、これまでにしたことがなかったような新しい「思考のツール」の習得を通して、塾生の皆さんのスキルアップや、地域の基幹人材としての意識向上にもつながっていくことを期待しています。
三重大学としても、塾生の皆さんが今考え得る最高の環境でプログラムを受講頂けるよう、試行錯誤を重ね、有意義な第2回を迎えられるよう準備していきます。
三重大学地域創生推進チーム
「みえ地域共創塾」担当
TEL 059-231-6272
FAX 059-231-5722